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施工管理の残業代、ちゃんと出ている?割増賃金の決まりと給与明細の確かめ方

更新日 ・施工管理求人アース 編集部

結論から

施工管理でも、法律で決められた時間を超えて働いた分には割増賃金が支払われるのが原則です。役職の名前だけで残業代がなくなるわけでもありません。まずは給与明細と自分の働いた時間を見比べ、気になる点があれば社内で確かめ、それでも解決しなければ公的な窓口に相談する、という順番で落ち着いて進めましょう。

「残業代が少ない気がする」と感じたら

施工管理の仕事は、朝礼の前の準備や、現場が終わったあとの書類づくりなど、時間が長くなりやすい場面が多くあります。そのぶん「こんなに働いているのに、給料があまり変わらない」と感じる人もいるでしょう。

ただ、残業代が少なく見える理由はいろいろあります。固定残業代として月給にあらかじめ含まれている、会社の所定労働時間が短めで割増の対象にならない時間がある、記録されている労働時間が実際より短い、などです。いきなり「払われていない」と決めつけず、まず仕組みを知ってから確かめると、話し合いもしやすくなります。

特に施工管理は、工期の終盤や検査の前に残業が集中し、月によって働く時間が大きく変わりやすい仕事です。忙しかった月とそうでない月の明細を比べてみると、残業代がきちんと増減しているかどうかが見えてきます。

割増賃金の基本の決まり

労働基準法では、法律で決められた労働時間(法定労働時間)を超えて働いた場合や、法定の休日に働いた場合、夜遅い時間帯に働いた場合に、通常の賃金に上乗せした割増賃金を支払うことが決められています。主な割増率は次のとおりです。

なお、会社が決めた勤務時間(所定労働時間)が法定労働時間より短い場合、その差の時間に働いた分は、法律上の割増の対象にはなりません(その時間の賃金そのものは支払われます)。また、割増賃金の計算のもとから外せる手当は、家族手当や通勤手当、住宅手当など法律で決められたものに限られます。資格手当や現場手当などは、原則として計算のもとに含まれる点も知っておくとよいでしょう。

休日出勤にも注意が必要です。休日の割増率が使われるのは法定休日に働いた場合で、週休2日の会社でもう一方の休日に出勤したときは、休日の割増ではなく時間外労働として扱われることがあります。どの曜日が法定休日かは就業規則で決まっているので、土曜や日曜の出勤がどう計算されているかを一度確かめておくと、明細の見方がわかりやすくなります。

  • 法定労働時間を超える時間外労働:25%以上
  • 月60時間を超える時間外労働:50%以上(中小企業も2023年4月1日から)
  • 法定休日の労働:35%以上
  • 午後10時から午前5時までの深夜労働:25%以上(時間外労働と重なれば50%以上)

「所長・主任だから残業代なし」とは限らない

労働基準法には、管理監督者には労働時間・休憩・休日の規定を適用しないという決まりがあります。そのため、役職がついたとたんに残業代が出なくなる、という職場もあります。

しかし労働局の案内では、管理監督者に当たるかどうかは役職の名前にとらわれず、実態に即して判断するものとされています。現場の所長や主任という肩書があっても、仕事の進め方や働く時間を自分で決められない、待遇がその立場にふさわしくない、といった場合は、管理監督者に当たらないこともあります。肩書がついて残業代がなくなった人は、給与の扱いがどう決まっているかを会社に確かめてみましょう。

給与明細と働いた時間を見比べる

まずは手元の給与明細と、実際に働いた時間を並べてみることから始めます。会社には、タイムカードやICカード、パソコンの使用時間の記録など、客観的な方法で始業・終業の時刻を確かめて記録する責任があるとされています。自己申告の場合も、申告できる残業時間に上限を設けるなど、正しい申告を妨げるやり方はしてはいけないとされています。

また、会社の明示または黙示の指示で仕事をしている時間は、労働時間に当たります。朝礼前の準備や、事務所に戻ってからの書類づくりも、仕事として求められているものなら労働時間です。自分でも、手帳やスマートフォンに毎日の出退勤の時刻と、主にしていた仕事をメモしておくと、あとで確かめるときの手がかりになります。

  • 給与明細の時間外・休日・深夜の時間数と金額が、自分の記録とおおむね合っているか
  • 固定残業代がある場合、何時間分か、それを超えた月に差額が支払われているか
  • 勤怠の記録が、現場に入った時刻や事務所を出た時刻と大きくずれていないか
  • 就業規則や雇用契約書に書かれた所定労働時間と休日の決まり

気になる点があったときの相談の順番

食い違いがありそうなら、まずは上司や総務・人事の担当者に、自分のメモと明細を見せながら「この月の計算を確かめたい」と相談してみましょう。単純な集計の漏れや、固定残業代の超過分の申請のしかたを知らなかっただけ、ということもあります。責める言い方ではなく、確認したいという姿勢で話すと進めやすくなります。

社内で話が進まないときは、各地の労働局や労働基準監督署などの公的な窓口に相談する方法もあります。残業代を含む未払いの賃金を請求できる期間は、2020年4月1日以降に支払日が来る賃金について、当分の間3年とされています。古い分ほど請求できなくなるので、気になったら早めに確かめておくと安心です。

続けるか、移るかを考えるとき

確かめた結果、計算は正しかったとわかって納得できる人もいれば、話し合いで勤怠の付け方が改善される職場もあります。人間関係や仕事の内容に満足しているなら、仕組みを整えてもらいながら続けるのも十分に良い選択です。

一方で、残業代の扱いに納得できない状態が続く、働いた時間を正しく記録できる雰囲気がない、という場合は、給与の仕組みがわかりやすい会社を探す道もあります。求人票では、基本給と固定残業代が分けて書かれているか、超えた分を別に支払うと書かれているかを見て、面接では月平均の残業時間や勤怠の記録のしかたを聞いておくと、入社後のずれを減らせます。

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出典・参考

この記事は施工管理求人アース編集部が一般的な情報をもとにまとめたものです。個別の状況によって最適な選択は変わります。

よくある質問

固定残業代があると、それ以上の残業代はもらえないのですか?

固定残業代に含まれる時間を超えて残業した場合は、その分を別に支払う必要があります。明細に超過分が出ていないときは、申請のしかたも含めて会社に確かめてみましょう。

現場の朝礼前の準備や片付けも労働時間になりますか?

会社の明示または黙示の指示で行っている準備や後片付けは、労働時間に当たります。どこからが仕事として求められているのか、職場のルールを確かめておくとよいでしょう。

残業代のことを会社に聞くと、立場が悪くなりませんか?

心配な場合は、責めるのではなく「計算を確かめたい」という形で、記録を見せながら相談すると話が進めやすくなります。社内で相談しにくいときは、公的な窓口で一般的な考え方を聞いてから動く方法もあります。